変形性関節症の治療法
「二次性変形性関節症」

こちらのコラムでは変形性関節症の治療法についてご案内していきたいと思います。

さて、変形性関節症には一次性のものと二次性のもの、この二つの形があります。

二次性変形性関節症は一次性のものとは異質なものです。

４０歳以前に発症することが多く、原因がはっきりと特定できます。外傷によるもの、関節弛緩によるもの、関節感染症によるもの、代謝異常（痛風、長期にわたる薬の服用によって起こるものなど）によるもの、さらには関節の手術による影響によるもの、などが考えられます。

二次性変形性関節症を起こす原因は外傷で、若い人がなる場合は、ほとんどが外傷によるものです。外傷には急性のものと慢性のものがあります。急性のものというのは事故による大けがなどで、慢性の外傷というのは同じ場所を再三傷つける場合です。一回のけがは大したことがなくても、それが長期間で何度も繰り返されると、関節の組織がダメージを受けてしまいます。そして関節を固定する靭帯が弛み、関節が外れやすく、不安定になってしまいます。

繰り返し加えられる関節に対する衝撃力も慢性外傷の一種です。関節に負担がかかるような作業を繰り返していると、やがて関節を痛めます。何万回もボールを投げる野球のピッチャーや、ドリルの振動を肩で受け止める土木作業員、つま先立ちするバレリーナは皆、二次性変形性関節症になる可能性が高いのです。もとから関節が歪んでいる場合や不自然な方向に関節を動かす場合、その可能性はもっと高くなります。

衝撃の強い活動が必ずしも関節を痛めるとは限りません。アカプルコのダイバーは毎日のように３０メートルの高さから海へ飛び込みますが、脊椎に変形性関節症は生じません。専門家も、その理由を説明できないようです。

骨の歪みや歩き方が原因で変形性関節症になることもあります。コンピューターや特殊なビデオカメラを使って関節の動きを細かく分析し、その関節がどれだけの圧力に耐えられるか、骨格自体に異常はないか、歩幅や歩き方に問題はないか、地面の固さによって関節にかかる負担はどう変わるか、といったことを知ることができます。

単に関節の使い方に問題があるのなら、それを改善する工夫をすればよいのです。たとえば、

・ しばらく動いたら休む
・ 下半身の関節を悪くしたなら、反対側の手で杖をつく（たとえば、右膝を悪くした場合は左手で杖をつく）
・ 必要があれば、体重を減らす
・ 三角巾で肩から腕を吊る、手首に副木をする、コルセットで腰や首を安定させるなど、関節を支える工夫をする

といった方法があります。参考にしてみてください。

＜続く＞

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