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グルコサミンとプロテオグリカン

グルコサミンとは、グルコースにアミノ基が付いた、糖の一種です。人間の皮膚や軟骨などにもペプチドグリカン、糖たんぱく質として含まれています。

最近、サプリメントの主成分として、グルコサミンが注目されていますが、これはグルコサミンが軟骨を形成し、磨り減った軟骨を再生する重要な成分であるからです。

加齢と共に、誰もが多かれ少なかれ被るのがひじや膝の関節の痛みですが、その原因の1つが軟骨の磨り減りです。軟骨は関節の中で、骨と骨の間でクッションとなり、曲げたり伸ばしたり、と言った動作が円滑にできるような役割を持っていますが、軟骨が磨り減ってくると、こうした動作に支障が出てくるばかりではなく、痛みが発症することになります。

その軟骨の主成分の1つが上記の通りグルコサミンです。グルコサミンは本来、人間の体内でも生成されますが、加齢などにより新陳代謝が落ちてくると十分な生成ができなくなってきます。そのため、意識的に、積極的に摂取することが望まれます。

さてこの軟骨についてこれまでの医学では再生されないと考えられていましたが、鳥取大学の南教授は栄養学的な視点を欠いた考えだと指摘しています。

南教授が行った実験では、ウサギの関節の軟骨に損傷を与えた上で、半分のウサギにはグルコサミンを投与し、残り半分のウサギにはグルコサミンを投与せず、その後の経緯を観察したところ、グルコサミンを投与したウサギでは再生されないと考えられてきた関節がわずか3週間で再生しました。

このようにグルコサミンが軟骨の再生を促進するのは明らかですが、ではなぜグルコサミンは軟骨を再生できるのでしょうか?

南教授によれば軟骨再生の要となるのはプロテオグリカンという組織です。

プロテオグリカンは軟骨内にある組織ですが、水分を保持する機能があり、この水分が軟骨に弾力を与えています。もしこのプロテオグリカンの機能が失われてしまうと軟骨から弾力性がなくなり、骨と骨が直接当たり、変形性膝関節症を引き起こすと考えられています。

グルコサミンはこの軟骨の機能を維持する上で重要なプロテオグリカンの生成を助ける働きがあるのです。

具体的にはグルコサミンを摂取するとコンドロイチン硫酸合成が促進され、その結果、プロテオグリカンの生成も促進され、軟骨の弾力性が回復されていく、という仕組みですね。

グルコサミンの効果・効能についてはまだ評価が固まっていない面がありますが、こうした研究により科学的・医学的に効果が立証されていくことを期待したいと思います。

なお最近では、このグルコサミンだけでなく、グルコサミンとの相乗効果が指摘されているコンドロイチンやヒアルロン酸を一緒に摂れるサプリメントが多く販売されていますので、興味がある方は試してみてはいかがでしょうか。

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