軟骨は関節の中で、骨と骨の間でクッションとなり、曲げたり伸ばしたり、と言った動作が円滑にできるような役割を持っていますが、この軟骨が磨り減ってくると、こうした動作に支障が出てくるばかりではなく、痛みが発症することになります。

特に変形性関節症にまでなると、軟骨が完全に磨り減り、骨と骨が直接ぶつかることになりますので、激しい痛みが関節を襲うことになります。

最近、サプリメントの主成分として、グルコサミンが注目されていますが、これはグルコサミンがこの軟骨を形成し、磨り減った軟骨を再生する重要な働きがあるからです。

いつまでも生き生きとアクティブに暮らしていくためには、やはり関節の健康にも気をつけたいものです。

さて、上記の通り、軟骨を生成し再生させる成分としてグルコサミンは支持されているわけですが、フランス、ドイツ、イタリアなどのヨーロッパ圏では、変形性関節症の一般大衆治療薬として、既に確固たる地位を築き、薬局で購入できる薬＝ＯＴＣとして発売されています。

実際、医薬品のグルコサミンを検索するといろいろな製品が表示されます。たとえば、Glucomade、Glusmine D、GSMなどなど、少なくとも１００種類はあるようです。

アメリカやヨーロッパの医療現場では、関節炎の患者に対して、抗炎症剤や鎮痛剤と一緒にグルコサミンを処方する場合が少なくありません。そして関節炎が治まってくると、抗炎症剤や鎮痛剤の使用をやめ、グルコサミンのみで経過を観察することも多いようです。

ではなぜ日本では医薬品としてのグルコサミンが少ないのでしょうか？

日本薬師堂の製造する「グルコンＥＸ」のように、医薬品のグルコサミンが全くないわけではありあせんが、それでも相対的には圧倒的に少ないのが現状です。

この背景としては、医薬品として厚生労働省の認可をとるには莫大な時間と費用がかかる一方で、すでにサプリメントとしてグルコサミンは広く出回っていることから、医薬品メーカーとしては投資を回収する見込みが薄く、であれば別の有望な医薬品の開発に経営資源を集中させたい、という大人の事情もあるようです。

その真偽は分かりませんが、利用者の立場からするとお墨付きを得られた製品が少ないという点が残念な一方で、医薬品ではないので、ネットでもドラッグストアでもスーパーやコンビニでも簡単に手に入る点がメリットと言えるかもしれませんね。

ちなみに関節痛にはこのグルコサミンと共に、高い保水能力のあるヒアルロン酸や、グルコサミンの摂取を助けるコンドロイチンを同時に摂ることで更なる相乗効果が期待できると言われています。実際、欧米の医療現場では、グルコサミンと一緒にコンドロイチンが処方されるケースも多いようですね。

最近ではこれら３つの成分が同時に摂れるサプリメントも販売されていますので、興味がある方はそちらも試してみてはいかがでしょうか。

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